上野あたりからタクシーに乗って
東京駅の京葉線乗り場までお願いします
と言うとほぼ全員が
えー、けーいよーせん、ですね?けーいよーせん・・・
と言う
たぶん
彼らは、私はそこを知りません、とは絶対に言わない
あのー、あれですよね、たしか、高架くぐって左のとこですよね
などとわかったようなことを言って
直前になって
あれー、たっしか、ここら辺だと思ったんだけどなァ・・・ちょちょっと待ってください、きちんと探しますんで!
などと焦りはじめるのだ
行き先を告げたらハイ!わかりました!と言いつつもカーナビのボタン押すおっさん
そこ、わかりますか?と聞くとええ!わかりますよ!と言ってそれっきりなにも言わないおっさん
こないだひどかったですよ、わかりますとか言って全然違うところに止められちゃって・・・と言うと
ははは、まああそこは分かり辛いですからね・・・と言っておきながら
カーナビが目的地周辺です、と言うとあれー!?と騒ぎ出すおっさん
さいきん四回、朝からそういうおっさんにビックリさせられた
けどおっさんはきっと悪くないのだ
目的地を告げておきながらそれがどこにあるのか、知らない自分が悪いのだ
おっさんは運び屋であって、案内人ではないのだ
人に任せるということはそういうリスクも込みで考えないとイカン
けどそれを言い始めると外食も床屋も病院も、なにもかもに行けなくなってくる
だから仕方なく全てをあきらめて、運ちゃんの知ったかも髪の毛が入ったケーキも医療ミスも
点検が不十分だったせいで脱線事故に巻き込まれ死んでしまっても
アーはいはい、分かったから早くドア開けて
と受け流す
そういう男を世間では草食系男子と呼ぶ