帰宅(長い


読み込みが時間かかるので中華料理屋にはいられない感じになって
残った小銭で上中通りのマックへ


すごくとしをとったじいさんが
あのマックの服を着て働いていた
まさかとは思うけど90近いようにも見えた


オレの後にきた客たちに
1時から二階を大掃除するので、三階へ行ってくれないか
て言ってまわってた


そのじいさんと同じくらいのじいさんが席に座ってて
ションベンの染み付いた服から悪臭がしてた
いろんな荷物がそのじいさんの周りに置かれていて
ぱっと見ホームレスかと思ったけど
どうやらホームはあるみたいだった


服や靴が汚れてなかったし
スマートフォンを持っていた
杖をついてよろめきながら三階の便所に行って
ズボンを履き替えもしてた


でも悪臭は消えてなくて
近くに座ろうとした中国人のカップルが即立ち上がって
三階へ上って行った


一階のレジにいた、オレより若くて
ここの店長ぽいアニキが臭いじいさんの横に立って
利用時間は二時間までなので退店してくれないか、て言った


もう帰るよ!てじいさん怒鳴ったけど
手が震えてて手袋を何度も落としたり
時間をかけていろいろ詰め込んだ紙袋が持ち上げる段になってビリーッ破けたり
なかなか帰れなかった



1時ギリギリでようやく下への階段までたどりついて
働いてたじいさんに大変だね、て言われてた
オレも後から店を出た



家政婦はなんとしても必要だが死ぬ時まで面倒を見てくれるだろうか、とか
あるいは結婚して子供もできたとして
自分のじいちゃんの葬式みたいにみんなが送ってくれるような
つながりを持った家庭を築けるのであろうか


などとかんがえた
たぶん村上龍の小説を読んだせいだろうと分析


読み終わった
やっぱすごく面白かった



部屋帰ってみたらコタツ布団に穴を発見した
中に巻き込んでいて燃えてしまったらしい
気をつけなければ

悪臭じいさんの臭いは、死ぬちょっと前のじいちゃんと同じだった
ションベンが全く制御できないのだ
オムツを履くけど寝たきりの時、濡れるのが嫌なのか
下を全部脱いでしまってから結局ベッドの中でションベンをして
父さんに怒鳴られていた



じいちゃんの死後のことを全てこなした父さんたちはリッパだとなんとなく思ったし
そんな長男に育て上げたじいちゃんもリッパだったと思う



そんなオヤジさんたちは今カンボジアにいるらしい
今時オレの月給より高い年金をもらっていて
優雅に夫婦旅行
なんてリッパなんだ



ばーちゃんは家の奥の布団部屋から
ついにじいちゃんが寝ていた居間のベッドに移り
半寝たきりみたいな状態だけど
老人ホームが預かってくれるというので安心して旅行に行ったらしい




オレは
眠くなるまで必死剣鳥刺し見る