畳の上で六時間睡眠

首がいたい



向かいのチンピラんとこの女がすごい勢いで帰ってきた音で起きた


ズガンズガン!て階段上がってきてドバン!てドア閉めて
ギョチーンて鍵閉めた


すぐあとからアニキの方がそっと階段のぼってきてドアノブ回すも
開かなくて静かにノック
しても開かない


静かに下りていく



オレはそのうちに便所でションベン



と思ったらなんか仕事の上司に電話しながらアニキすぐ戻ってきて
便所のドアがちゃがちゃ



オレ「入ってまーす



アニキそっと自分の部屋のドアノブ回して
今度は開いたので入った



喧嘩だ喧嘩
修羅場だ



でかい声出すかなと思って
部屋で布団敷きながらドキドキしてたら


女がなんか言いながら空き缶蹴っ飛ばしつつ出てきて
バタン!ドア閉めて
大きいバッグのジッパーをギュイー閉めつつ下りていった



家出だ家出
破局



アニキはどうするのかとわくわくしながら布団にシーツかけてたら
部屋から出てきて


便所でションベンした



まあそうだな



でアニキ部屋に戻ってすぐ
ブーがなんか吠えて出てきてションベン
コチコチコチコチコ…



なにはともあれ俺たちは
ションベンをしなくてはいけないのだ



女は戻ってくるだろうな
下駄箱に靴いっぱいあるから


というのは全部オレの想像で
もともとケンカじゃないのかもしれない




ともかく階段はしずかに・渡り廊下は走るな


という記録