ど田舎マンセー

クソ田舎もあそこまでくればもう田舎でもない
山奥の無法地帯的な



合庁の人三人とオレと妻とで
車に乗っけてもらって年下の先輩のいる農場まで行った


人参をパック詰めしたものが大量に並んだ作業場で
年下の先輩は雪焼けした顔でオレたちを待っていた



合庁のオジンが
では…これより…
とかって始めようとしたので
前置きはいいから用件だけを言え。てゴルゴばりにオレは言って


つまりあなたのとこで働かせてもらいたく、
ついでに国が定めた補助金制度により金ももらいつつ
何とかやって行きたいと



家と、オレの妻の仕事が決まってからまた来てくれと言うので
さっそく帰りに合庁の人間に運転させて家の下見もしてきた



無法地帯なので不動産屋で扱ってるようなマンションなどは存在せず
空き家か、
市営の賃貸(2LDKで今の住処の半額)のみ


どう考えても2LDKだが
妻がネコを飼いたいというので
一応空き家の方も見せてもらうと
一室の畳がアリ地獄に引きずり込まれる途中みたいになってた


風呂場は薪で沸かす仕様

畳落ちたとこは、板敷けばすぐ住めますよとか軽く言われたが
小さな地震で即つぶれそうなので
ネコは我慢してもらう



そんなわけでだいたい決まった
あとは妻の仕事の結果しだいで連絡すればいい


寝る